ご祝儀3万をいただいているのに自己負担費用は100万以上!のカラクリ
挙式・披露宴の平均予算は316万円、自己負担金額117万円、平均招待人数は60~79名という調査結果があります。(出典:みんなのウェディング結婚式の費用に関するアンケート)なぜ自己負担金額が100万円以上もかかってしまうのでしょうか?
まずは平均316万円の費用の内訳をご紹介します。カテゴリーに分けると、①ゲスト一人ひとりにかかるもの、②自分たちにかかるもの、③演出にかかるもの、④会場にかかるものこの4つに大別されます。それではひとつずつ見ていきましょう。
①ゲスト一人ひとりにかかるもの
まずは何といってもお料理です。招待されたゲストとして参加する際は、どんな美味しいお料理が食べられるのか?期待して参加される方も多いのではないでしょうか?
そんなお料理には平均して1.2万円~2万円の料金がかかることが多いと言われています。ドリンクはウェルカムドリンクの有無や提供する種類にもよりますが、おおよそ3,000円~5,000円かかるようです。
その他、引き出物や縁起物、招待状や席次表などのペーパーアイテムで5,000円~7,000円といったところでしょうか。
このように考えると、平均的なご祝儀3万円はこの時点で収支がプラスマイナス0となりますね。
②自分たちにかかるもの
次に新郎新婦自身にかかるものです。代表的な費用は衣装や当日のヘアメイクが挙げられます。お色直しをするかどうか、メイクリハーサルをするか?ドレスのランクアップの有無にもよりますがおおよそ、40万円~の予算がかかることが多いようです。
ちなみに、忘れがちな費用としては、ご新婦様のインナー、シューズやアクセサリーなどの小物など、ハレの日のための準備には何かと費用がかかります。
③演出にかかるもの
会場の装花、ムービーの制作、ウェディングケーキや司会などが代表的な例として思い浮かびます。また、シャンパンタワーや鏡開き、生演奏、フラッシュモブ、余興を頼んだご友人へのお心づけなども演出にかかる費用として見込んでおく必要がある項目です。
④会場にかかるもの
こちらは当初の見積もり段階から予定しやすい項目かもしれませんね。会場使用料、設備使用料などがこれに該当します。控室利用料などが別途かかる場合や、時間を延長する場合にも再度見積もりが必要など、ケースバイケースであることは①~③と同様です。
ここまで、平均費用の内訳の概要とご祝儀3万円の関係性を見てみると、自己負担の平均が100万円を超えるというのもとても良く理解ができるかと思います。次に、結婚式を人数軸と価格軸で区別した場合のそれぞれの領域を少し詳しく解説します。
人数と価格で見る、「今本当に求められている結婚式スタイル」のカラクリ
ここでは広義での結婚式を考えてみましょう。結婚式と一言に表現しても、挙式・披露宴・ウェディングパーティー・二次会・1.5次会など形式は様々です。前述した費用感や人数は平均値ですので、一般的に「結婚式」と聞いて思い浮かべるものと言ってよいでしょう。それを「人数軸」と「価格軸」2つの軸で切り分けると下図のように4つのパターンに表すことができます。
①大人数・高価格帯の結婚式
こちらが、結婚式と聞いて思い浮かべるイメージに一番近いのではないでしょうか。ご家族、ご親族、ご友人など多くの人数をご招待し、ホテルやゲストハウスで挙式・披露宴を執り行います。ご祝儀3万円とご家族からの支援・ご自身での持出し予算も含め、成り立っている形式です。
遠方からもおじいちゃん、おばあちゃんや親戚一同が集まったり、学生時代のご友人に余興を準備してもらうなど所謂、従来型の結婚式がこの分類に当てはまります。
②少人数・高価格帯の結婚式
①に比較して、招待人数を10名~30名程度で行う形式です。費用の内訳でも解説した通り、広い結婚式場を貸切るためには、会場使用料や設備利用料もかかるため、人数に合わせた小スペースな式場を選択する必要があります。
少人数専門の式場は少ないのですが、大手式場やホテルのように1日に何組もの結婚式を行うような会場では、少人数で開催したいというニーズにも応えられるような小スペースを準備している会場もあるでしょう。
一方で、費用面はというと、招待者一人あたりにかかる料理・ドリンク、自分たちの準備にかかる費用には大きな差が出ないため、必然的に高価格帯の結婚式となります。
③大人数・低価格帯の結婚式
ホテルやゲストハウスと比較して、初期投資が抑えられる、レストランやカフェスペースで行う、カジュアルなウェディングパーティーが会費制結婚式というカテゴリに分類されます。
会費は1万円~2万円程度のことが多く、やりかた次第では持ち出し0円での実施も可能であることなどから近年少しずつ認知度とニーズが高まってきている形式と言えるでしょう。
また、ウェディングパーティーにおける一番の低価格帯は二次会パーティーです。首都圏では会費7,000円~8,000円を平均として、立食・ビュッフェ形式のカジュアルウェディングパーティー、上司や親族は招待せず友人だけでワイワイ楽しむ形式として大いに盛り上がるでしょう。
④少人数・低価格帯の結婚式
これまで、このカテゴリに積極的に進出する式場や会社は多くありませんでした。その背景にはビジネス的な側面はもちろんのこと、結婚式を考える新郎新婦様が一生に一度の節目のお祝い、お披露目の催しを、できるだけ多くの人に集まってもらいたいという想いが根強く存在したことがあると、私たちは考えています。
しかしながら、昨今の新型コロナウィルスの感染拡大を大きなきっかけとして、今までの結婚式の在り方が見直されてきています。次の章では、その背景に着目し、新たな結婚式スタイルについても解説していきます。
withコロナの今!少人数・低価格帯の結婚式がより求められる時代背景とは?
私たちエモパ!はこれからの結婚式の在り方は、「少人数+低価格帯」であると考えております。それには、以下のような時代背景があります。
デジタルネイティブ世代の台頭
・デジタルネイティブと呼ばれる、生まれながらにしてインターネット環境にさらされている世代が 結婚適齢期を迎えて久しく、特にSNSなどの活用が進み、リアルに大人数で集まる必要性が薄れてきている。
経済的事情
・国税庁の「民間給与実態統計調査」によると1997年以降、平均給与は下がり続けているという事実があります。 結婚には、結婚式だけでなく、結婚指輪などの記念品・新婚旅行・新生活の準備と何かとお金がかかります。実際、入籍したが、結婚式を行わなかったカップルの式をやらない理由NO.1が経済的事情という調査結果もあります。
新型コロナウィルス感染拡大
そして、このような背景に追加して、最後のトリガーとなったのは「新型コロナウィルス感染拡大」によるところが大きくあります。2020年2月以降の感染者数の増加や緊急事態宣言の発令など、以下の点が結婚式の在り方を変える必要性に迫られました。
・遠方からのゲストのご招待
・高齢者への感染リスク
・お酌をして周る慣習
・余興や集合写真などの従来の演出
・大人数、立食、ビュッフェ形式に対するリスク
今後は、結婚式は少人数かつ、低価格帯で開催したいと考えるカップルが増えることが予想されます。そのようなお考えのお二人に、低価格でも妥協しない、クオリティの高い結婚式の選び方、会場の探し方、式の楽しみ方など当コラムを通じて発信して参ります。
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